超有名な本なので一回読んでおかないと、と思って図書館で借りた。読むのに時間がかかって延滞してしまったよ。内容はわりと簡単にわかりやすく書いてあり、前提知識がなくても面白く読めると思う。親子、雌雄のあたりの下りが特に興味深かったな。
以下はまとまってないけど、内容のメモ。
ダーウィンの進化論に基づく話で遺伝子とそれによる生物の行動についてのお話。遺伝子とはどんどん自分のコピーを作る自己複製子であり、結果的にできるだけ自分のコピーをたくさん作れるようなものが生き残っていく。そして、生物は遺伝子の入れ物として遺伝子にプログラムされた行動をとる。自分の利益のみを考えているかのように振る舞う遺伝子が生き残るので、言い換えると遺伝子は利己的、ということになる。
遺伝子は自分のコピーをたくさん残すことが目的となるのでその相手関係によって挙動が変わる。相手により共有する遺伝子が量は以下のような順番になる。異種<同種<同グループ(生存地域が近いと遠い親戚の可能性が高くなる)<親族(親子、兄弟なら1/2同じ)。また、これから子供を残す可能性が高い方が遺伝子の入れ物として価値があるので、これに年齢や性別によっても優先順位が変わる。
親子の関係でいうと、親にとって子供は自分の半分の遺伝子しか持っていないが、若くこれから子供を産む可能性が高いこと、また産むことや育てることにすでに投資をしてしまっていることから自分の命よりも優先する場合もありうる。逆に体が弱く投資に見合う遺伝子を残すことができないと思えば見捨てることもある。そして親でも雄と雌でまた対応の仕方が変わってくる。雄は雌よりも産むことに対する投資が少なくてすむため、産まれた子供を任せて、また他の雌に子供を産ませる方が効率がよくなる。それに対して雌は産むことに対してすでに多くの投資をしてしまっているため、子供を見捨てることができない。それを防ぐためには雄が子育てしてくれるかどうか見分けられるようになる、とか、子供を産む前になんらかの形で雄にも投資をさせる、などの進化がある。
共通の遺伝子がなくても互いに協力しあう場合もある。少ない投資で相手に多くの利益を与えられるような行動がある場合、すべての個体が少しの投資もせずにいるグループよりも
協力しあうグループの方が結果的に得られる利益が大きくなるので、そのような遺伝子が残る。ただし、そのグループの中では相手も協力してくれるお人好しがただ相手の好意のみを期待するフリーライダーに淘汰されることもある。ゲーム理論的ではしっぺ返し戦略(基本は協力するが裏切られたら仕返しをする)が成果を上げるという実験結果も出ている。
遺伝子は個体そのものの性質だけでなく、世界のあらゆることに影響を与える。巣を作るという遺伝子と体を大きくするそれとは与える影響が生物機械の内側か外側かの違いでしかない。
それらすべてを含めて遺伝子は他の遺伝子との相互作用があり、環境に適応したものが生き残っていく。
寄主と寄生虫のように一つの個体の中に別々の生物の遺伝子が入っていることがある。多くの場合は寄主と寄生虫のそれぞれの遺伝子の複製される経路は違うため、寄生虫の遺伝子は寄主の長生きを助けることはあっても自分のため以外にエネルギーを使う繁殖はさせないように働くので、結果的に寄主の遺伝子にとってはマイナスとなる。ただ、寄生虫の遺伝子も寄主の繁殖と同じ経路を通って複製されるならば、それぞれの遺伝子の利害は完全に一致し、両方一つの生物の中の遺伝子として見なせるぐらいになる。
遺伝子はなぜ染色体を通して複製されていくのか。そのままコピーするのではなく、一旦生物の設計情報だけにすることで、再構築されるときに進化できる余地を作るため。
人間の文化も遺伝子のように複製されていくものではないか。複製可能で人間の脳で伝えられるものが限られているので自然淘汰され、進化していく。最低限の単位としては音楽の一音節や聖書などの言葉。これをミームと呼び、遺伝子に支配下から逃れて人間が残していけるものとして考える。




